2024年10月1日
以前、知り合いが、ご主人の実家がド田舎にあり管理が大変だという話をしていた記憶があります。
その話では、今は誰も住んでいないけれども思い入れもあるようで手放すこともなかなか進まないと言っていたかと思います。
さまざまな事情から親の家が空き家になってしまうことがあるでしょう。
親が生きていても、老人ホームに入ることになり子供である自分たちが実家の管理をしなければならなくなる可能性もあります。
今回は自分の住む家以外の家の管理についてどんな注意点があるか考えてみましょう。
実家が近所の場合はいつでも行くことができますが、遠方にある場合は交通費が必要になりますし、まとまった時間ができないとなかなか出かけられません。
そうなると、家に行く機会が少なくなります。
家に行く回数が減ることで困ることは、一つには雑草が伸び放題になってしまうことです。
実家の近所の方から刈って欲しいと連絡が入るかもしれません。
どうしても家に行けない場合は、シルバーにお願いするなどの費用が掛かってきます。
その他にも、投函物がそのままになってしまうことで、空き家と気づかれると空き巣の侵入も許してしまう可能性があります。
郵便物に関しては、郵便受けを投函不要としておき、自身の住んでいる家に転送してもらうなどの手続きをしておきましょう。
一つの家を維持するには、定期的にかかる費用もあります。
まずは、税金である固定資産税です。
建物が建築されている土地は固定資産税の特例により、更地よりも安くはなっていますが、自分の住む家にプラスして支払うとなると負担感があります。
(なお、空家等対策特別措置法の施行により、管理のされていない特定空き家と認定されてしまうと固定資産税の特例が受けられなくなりました。)
また、電気や水道といったライフラインを残しておくかどうかという判断も必要です。
もし、水道を止めたらトイレや排水の封水が枯れて臭いが上がってくる可能性があります。
家の管理に行くときには水を忘れずに持っていきましょう。
そのほか、人の住まなくなった家は劣化が早いといいます。
住んでいない家にどこまでお金をかけるかという選択はありますが、修繕費も必要になります。
一方で、たくさんの維持費がかかるとしても、「実家」には多くの思い出、思い入れがあると思います。
家があるからこそ帰ってきたという思いが湧いてくることもあります。
実家維持の最大のメリットは、ルーツを守ることかもしれません。
自分の家だけでも大変なのに、もう一つ家を維持していくなんて! とお考えの方も、実家の喪失感と維持の苦労をよくよく想像してみて必要な対応をご検討ください。